「Webを見てアライメントについて聞きたいのだが・・・現在タイヤの片減りで悩んでいて」との事でのお問い合わせ
聞けば「ローダウン(車高を少し落として)後アルミホイールとタイヤの新品を履いて走ったら15.000km位で右前のタイヤが
異常なほどに片減りしてしまった」 との事・・・
「今回新しいタイヤを履いたから四輪アライメントを測定し 正常にしたい」との事で
「とにかく一度現車をちょっと確認させていただけませんか??」と お伝えすると
「家が近所なので すぐに行きます!」と 本当にすぐにお客様はご来店
早速試乗させてもらうと・なんだかハンドルが落ち着かない感じでは あるものの 大きなハンドル取られ等は無い感じ
外から目視での確認では 極端な異常はなく そんなに大きな狂いもなさそうな感じ・・(あくまでも目視ですから)
お客様にいろいろ質問をしながらの診断の結果 いままでにアライメント測定は行ったことがない との事で
「では一度 測定をしてみましょう」という事で ご予約を頂きました。
ほとんどのお客様が 一番気にされているのは アライメントの価格
当社では メーカー出荷時の状態(ノーマル車両)の場合 測定¥9.800-調整1ヶ所¥1.000-(トゥ通常2箇所〜4箇所)にて
お受けしております(予約制)
今回の様なカスタム車の場合 測定¥14.000-調整一箇所¥2.000-にてお受けしておりますが・・
が・・・当社のカスタム車のアライメントの場合には
・車高の高さ
・お客様の使用状況(町乗り・高速等々)
・今までのタイヤの減り方から
・今回の測定をなぜ検討されているのか?
をお聞きしまして そのお客様に合ったアライメントを実施させて頂いておりますので 決して高い価格ではないのです
というより アライメントの各データを見てお客様に説明する事もできないスタッフさんが測定するお店なのに高額な測定料金を頂いているお店が多いのが現状・・
車高が変われば 各データもかわります それをノーマルの数値にあわせても「ただ合わせただけ」でクルマやタイヤの事を考えての測定ではありません・・・現状を確認し「このアライメントで今までより何を変えないといけないのか」を考えないと 「測定調整する意味はない」と私は考えております。
ウンチクは この辺にしておいて ・・・
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各部位点検が終わりましたら 実際の測定に入ります
ここでも タイヤエアーや足廻りに異変がないかを確認しながら進めます
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ここで肝心なのが「走行している状態を保って測定する事」が原則 
それに近い形にする為に 車体を持ち上げる際にも常に バネ下加重をかけて車体を持ち上げます
(通常 車体を持ち上げるときには バネ(スプリング)が完全にフリーになってしまう場合が多く その後 地面に着地しても 一度加重を抜いてしまってフリーにしてしまったスプリングは なじむまでに時間がかかります それを防止するために 常に足回り全てに 車体の加重をかけたまま(通常走行時と同じ条件)各センサーを取り付けるのです。これは「アライメント専用のリフト」でなければできません(もちろん普通のリフトでも測定は可能ですが その辺りで数値が正確なものではなくなってきてしまいます))
ですから 画像の様に「ロアアームのできる限りの先端部で車体を持ち上げる」のです
ここからは ホイールの歪み補正等(歪みのないホイールでも取り付けの微々たる歪みも見逃さずに補正をかけるのです)をしまして センサーをホイールに取り付けて測定です。
良く 「大口径ホイールは測定ができない」といわれていますが 大口径用アタッチメントがあれば問題ございません
今回は18インチなのでロングアダプターを取り付けて測定です。20インチを超えるとアタッチメントが必要となるのです。
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ホイールをキズにしない様に細心の注意が必要です。。
ちなみに室内はこんな感じになっております。
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ハンドルはセンター位置で固定 ブレーキは効かせた状態で測定調整をするのです。
IMG_6556.jpg出ました 測定データ
数値だけでは分かりにくいので ミニカーであらわすと こんな感じ。
IMG_6557.jpg左ハンドルではありますが まあご参考までに・・
ハンドルは直進方向にすると こんな感じになってますタイヤが。。
では なんで こんな状態で走れるのでしょうか??
IMG_6558.jpgこうするとまっすぐに走ることができるのです(なんとなくまっすぐ走る感じですが・・・)
ここで注目して頂きたいのがハンドルの位置を見てみてください。
要するに ハンドルを切ればある程度の調整はされてしまうのです。
それで なんとなく 走っていたのですね。
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最終的にはこんな感じのデータで 調整終了 
車高を落としているので キャンバー角度だけは いたしかたないですが・・・
最終的に乗った感じは ハンドルが安定し軽くなった感じではあります。
で・・・肝心な「片減り」の原因はどこにあったのか??ですが 
このデータを見ると確かにバランスは良くないのですが 「ひどい数値狂い」ではないんです。
データからは 決定的な原因は正直わからないが・・・ 片減りしていた と考えると
一つ考えられるとすると「車検時に数値を変更したのかもしれない」と私は読みました
車検時には「サイドスリップ」という簡易アライメントの様なものを測定します(ホント簡易的です)
その際にエラーになると車検は不合格になり 調整をして再検査
お客様が言われる様なひどいタイヤの片減りであれば そこで調整をした可能性もあるかもしれないが いずれにしても 数値はバラバラなので 調整可能な フロントトゥを車がまっすぐに走る様にセッティングしました。
お車お引渡しの際にもそのお話をお客様ともいたしましたが・・・わからず。。
その辺りを考慮して とにかく 一度通常の数値にあわせ 様子を見てもらおうと 無理な調整セッティングはせずに終了。
ここでよくあることなのですが アライメントを調整するときに
「トゥをインにセッティングしてください」というお客様が多いのですが・・・
今回の様な片減りの際に その様なセッティングはあまりお勧めしません
「なぜ?」かというと タイヤの磨耗が早い クルマに比較的磨耗が早い トゥインのセッティングは 賭けをする事となるのです。
お客様に聞けば 「今回が初めてのアライメント」との事ですので とにかく ナチュラルなデータで様子を見てもらうのが一番かと・・思ったのです。
それに 今の車は トゥをインにセッティングしなくても安定するからです。そのクルマ 用途に応じ インにアウトにセッティングをするもと 私は考えます。
お客様に 片減りの原因や データの説明をして 無事に納車となりましたが その後 お客様曰く
「安定した感じがするかも」とのお言葉。。とりあえず 「何かったらすぐに言ってください」と 今後を様子みて頂く事に。
アライメントっていうのも 奥が深い・・・ですね。
そんな クルマの現状を納車時にお客様に説明をしましたら
「友人なども「アライメントは測定したものの データ用紙をもらっただけで 細かい説明はなかったから アライメントは
測定調整してもらったものの・・・何が良くって何が悪かったのかが全然わからなかった」
って聞いてたから 説明してもらえないのかと思ってたが・・・説明してもらったので良かった」
と・・・。
クルマ好きでしたら こういう結果って聞きたいと思って 私はいつも説明させて頂いておりますが
 できる限りのご説明でしたら 幾らでもさせていただきますので 
何か 不安な事などありましたら 何なりと ご相談ください。
だって アライメントって その昔自分が若い頃 私も訳が分からずに いろいろ調べたりして
「何をどうすれば どの作用が発生するのか?」をいろいろ自分の車で試して今に至るわけで・・・
その時の「なんで?どうして?」は お客様の立場になった時には同じ事なんだろうな と思うのです。
その集大成が今に至るわけで・・・
よって当社のセッティングアライメントは結構お徳なんですよ。。(ここだけのお話。。)もちろん 他店では断られる様なお客様の希望セッティングも全然できますので ご相談くださいね。
本日長々とお付き合い頂きありがとうございました。
これから 本日も アライメントの旅に出かけます!
当社では 更なる規模拡大に向けて こんな作業のお手伝いをしてくれるスタッフを随時募集しております
経験は問いません 条件は寝ても覚めてもクルマが好きで運転できて体が丈夫で作業が好きな人!
興味のある方は是非 お問い合わせください! インターンからという雇用方法もありますのでお気軽に!