おはようございます

昨日 2016年にお預かりのクルマが仕上がり 納車となりました

 

本当に お時間かかり 申し訳ございません

2016年といえば 私にもいろいろあった 結婚・父の死・離婚・犬も死んだ・・・ この年の年末 私には何もなくなった・・・ そんな年でもあり 思い出すとこのクルマを預かった時の事は今でも忘れない・・・

それだけに このクルマを預かった時の事は 今でもわすれてないし このクルマを「仕上げなきゃ・納車しなきゃ」と思った時には 必ず その時の出来事を思い出す(良い意味でも悪い意味でも)

そんな車が 昨日 納車になった

が・・・

「なんでそんなに預かったの? 相当に整備したの? そんな年数掛かったのだから修理費は200万円とか!?」と・・・ 皆 言いたい事言う・・・

今更ながら言いますが 当社は 鈑金塗装専門店である

読み返すと このクルマ10年動いていなかったと・・・

それを 何したか というと

・エンジンを降ろして 各部品交換

・ブレーキ廻り等のオーバーホール

その他 傷んだ塗装部の塗装

と 10年動いていないクルマは そう簡単には動いてくれない

預かり時「ウチでやりきれるか??」と 正直 私ではやりきれない作業であった

が 外注さんの協力もあり(今はその整備屋さんも閉業した)エンジンに再び火が入り・・

先日無事に 車検も合格

 

これ 別に 普通にやれば 半年もかからないだろう・・・

だけど 引き取りに制限があるところから始まり 乗ってない期間等々を考えると・・・

「直すだけ無駄だよ」というのが 車のプロとして整備士として正しい回答であろう

だが・・・ そうじゃなかったみたいだ お客様は・・・

「このクルマをなんとかしたい」と いう事なのだろう

ならば ということで 手を出したがゆえに・・・ ここまで時間を掛け お客様にご迷惑をかけ・・・

だが できる限りのことは やった  そして 最後の車検が切れてから16年ぶりに動く様になった車・・・

だが お客様は 「ありがとうございます 本当にありがとうございます」と・・・

本当に 申し訳なかった

「ならば・・・ 早くやれよ」と 言われますが・・・ もちろん 預かりが一日も長くなれば 何か事故があった時のリスクもあるから 一日でも早く納車をしたい

だけど 我が社のメインの仕事から外れる作業だが 「なんとかして欲しい」に答えるべく・・・ ここまでかかってしまった

本当に申し訳ありません

これからは「できない・知らない」仕事は 勇気をもって「知りませんので」と 言える経営者になろうと思う。

って なると 仕事が なくなってしまうだろう・・・

よく お客様にも 「お宅は どういう仕事が欲しいの どういう仕事はダメな仕事なの?」と聞かれる 

先日も そんな話になり

わたし「お客様の様な 少しマイナー輸入車の整備とかは不得意です」

と 正直に言ったら

お客様「それはダメ!! ウチのクルマはみてもらわないと困る!!」

と・・・ そんな笑話をしましたが・・・

 

何かさ 一つに 特化して 仕事をやるのが理想だが 今のこの規模や設備では そんなわがままな仕事だけでは食べていけない だからやるだけなのだが 普通に 鈑金塗装のみを受けていたら 今頃 会社は無くなっていただろう・・・

先日も ご近所の鈑金塗装屋さんが お店を閉めた・・・

そこは 親子で営んでいたが 数年前から息子さんは 違う人さまの工場に会社員として勤めていたが・・・

私なんかからしたら「せっかくお父さんが作った工場なんだから 親子で今こそ力を合わせて経営すればいいのにね」と思っていたのですが・・・ よくよく考えたら

親子で経営していて 経営悪化でダメになったら 共倒れになるけど 親子別々になっていれば その被害も少ないから そうしたのかな? なんて・・・

どうしても 私なんて「せっかくお父さんがゼロから作った会社なんだから」と 起業の大変さばかりを気にして「もったいない」という目で見てしまいますが それは 間違いなのかもしれませんね

先を見越すと「親と同じ事をやっていては生き残ってはいけない」ということ

だから その工場は 来月から 貸工場として他人に貸し その上に自分達は2階の自宅に住んで・・・年金に家賃収入にと・・・ それも堅く賢い選択なのかもしれませんね

 

わたしみたいな「もったいない」は 自分を追いつめるのかもしれないけれど・・・ これしか生きる道がなかったから 私は今日も進んでいく・・・

 

Yさま この度は 大変お時間かかり申し訳ございませんでした

これから お車を乗っていくにあたりなにかございましたら 何なりとご相談ください

もう時間は掛かりませんので・・・

ありがとうございました

 

そして 次の仕事へと 進んでいくのであります